未公開株式・社債詐欺の対策

最近は知識のない高齢者や投資家をターゲットにした、未公開株式・社債詐欺が発生しており、その多くが多額の現金が奪われています。未公開株式・社債詐欺では「あなたに特別に教えます」として売りつける場合が多くありますが、未公開株は譲渡制限があるので一般に株が出回ることはなく購入することが出来ないことがほとんどです。そのことを知らない高齢者や知識のない投資家は、自分だけが特別なんだと思い込んで現金を振り込んでしまうケースが多くあります。

 

未公開株式などの被害は早期に相談することが解決に繋がるポイントとなるため、詐欺の被害にあったらすぐに専門家へ相談することがお勧めです。証券会社を介さずに信用性の低い投資について話があったり、勧誘された場合は注意する必要があります。

他にも、「転換社債」などは、株式に転換する権利がついている社債となり元本割れのリスクを避けつつ、株価の上昇局面で利益を得ることができる投資商品となっているため、このメリットを全面にアピールした詐欺が増えています。活動内容を偽った企業の転換社債の購入を促し、購入した後に最初の利息分のみを支払って安心させたところで連絡がとれなくなるパターンが多いので、未公開株や社債について勧められた際には、その会社が本当に存在しているか確認する必要があります。インターネットで検索した際に、その会社のホームページが出てきたからと言って安心しても、騙すために作成されたものかもしれないので、入念にチェックする必要があります。証券会社などに電話するか、企業について詳しい人にその会社が本当に存在しているか必ず確認することをお勧めします。

 

また、突然の電話勧誘やパンフレット送付にも注意する必要があります。最初にありえないと思っていても、数日後に大手証券会社を名乗る人から対象の会社の株を数倍の値で買い取りたいと電話がくるようになり、買い取る人がいます。その後に、電話をしてきた人に株を買い取って欲しいと電話をしても購入期限が過ぎたから買い取れないなどと言われてしまうケースが多くあります。この場合も配当は1回だけあるので信用してしまう人が多いですが、実際には、2回目以降は配当がなかったり、購入数を増やすよう勧誘の電話がかかってくる場合があります。

一番良い対策方は、自分だけが得をする、自分だけが知っている、自分は特別、誰よりも儲かりたいという「欲」を抑えることです。大手証券会社から電話がきても、教えられた電話番号であっているかはホームページで確認するひと手間も必要になります。万が一被害に遭ってしまった場合には弁護士に相談することが最も適切な解決に向けた手段といえると思います。